粉雪
昨日は雪が降っていた。
足早に駅前を歩いていると、空を見上げながらぼーっとたたずんでいる男を見かけた。
いや、正確に言えば、ぼーっとしている風の男を見かけた。
と、女が男に近付いてきた。
男を見て、微笑む女。
しかし、男は女に気付かない。
女は男の肩を叩いた。
男は「うおっ!…おう」とわざとらしいリアクションをとった。
女は、「どうしたの」と男に聞いた。
男は「いや、雪が、きれいだなーと思ってさ」と言った。
それを聞いた女は、少しだけ笑い、男を見やり、うれしそうに「ふーん」と返した。
ネズミと見まごうほどに色褪せ、灰色となったビル。
ハゲたおっさんや、訳のわからぬ英語が書かれたジャージを身にまとう下品な女たちが喧騒と共に行き交うターミナル。
そんな薄汚れたアスファルトジャングルを、火山灰のように舞う灰色の雪。
そんなものに、見とれるわけがない。
そんなもんに、見とれてしまうわけがないだろう!
女の方も、「ふーん」じゃねえだろう!
雨や雪に詩を見い出すことほど簡単なことはない。
風が吹けば桶屋がもうかるように、雨や雪が降れば世界に詩人が増える。
僕は、雨や雪が大嫌いだ。
あんなもの、もう一生見なくてもいい。
とにかくもう、本当に嫌いなんだ!
歩きにくいし濡れるし蒸れるし、とにかく超気分悪いからね!
Posted by 北川 on 3月 8th, 2011 :: Filed under 未分類
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3月 8th, 2011
最高だぜ北川!
3月 8th, 2011
最高だぜ!
3月 9th, 2011
よっしゃああああ!
3月 9th, 2011
スキー場とかに降るぶんにはいいですが
自宅には もう雪はいらないです
業者に頼んだ屋根の雪降ろしで10万かかっちゃいましたよ
(>_<)
3月 10th, 2011
10万!そりゃ高いですねー。ほんと雪とかなくなりゃいいですね。