牛耳る
聞き耳を立てています。
最近、カフェでぼーっとする時間が長いので、隣の人の話とかをよく聞いているのですが、表参道のカフェではどうも先輩が後輩にアドバイスをするために場を設けている、それなりに偉そうな感じの女性が普通の女性にアドバイスをする場を設けている、みたいなシーンが多いように感じます。
そういう人たちはだいたい先輩側が「最近3年生たちはどう?」みたいな切り口で入って(多分OB)、ある程度しゃべらせたあとに、「うんうん、いいじゃん」とひとまず肯定したのち、「ただもっとお前たちには期待している。俺たちの頃は」といった持論が展開されるのですが、それが延々に続いてずっとしゃべっているので、後輩君は本当に災難だなあと思います。
またおばさんアドバイザーみたいな人も、まずは相手の話をひとしきり話させた後、持論を展開し始めるのですが、その後はマシンガンのようにずっとしゃべっていて、相手の女性はただ頷くだけで合いの手も入れられないほどで、終わった後どういう気持ちで帰っているのかなあと気の毒になります。
どちらも共通しているのは、まずは相手にしゃべらせ、それに真摯に耳を傾けている感じを出してから、自分の言いたいことをずっとしゃべっているのですが、その最初に相手にしゃべらせるというステップが、ちょっと格好つけているというか、よく言われる「傾聴」をちゃんとやっているぜ俺、私、みたいな、すごくいい相談相手みたいな顔をしていて、横で見ていてかなり滑稽です。本当に気持ち良さそうな顔をしてしゃべっています。
ただ人のふり見て我がふり直せと言われるように、自分がそうなっていないか、ちょっと気をつけねばいけないなと思いました。後輩が多ければ多いほど、自分のしゃべる量を意識的に減らしていかないと、簡単に場を牛耳れてしまうので恐ろしいものです。かと言って、変に黙っていても気を遣わせてしまって牛耳れてしまうし、そうなると、どんどんいろんな人に振っていく技術と、合いの手やツッコミやらの膨らませる技術が必要になってくるわけですが、今度はMCみたいなポジションになってそれはそれでまた牛耳ってしまう感じがします。
いろいろ巡った結果、もう座ってくれているだけで嬉しい、みたいな、高橋一生みたいな顔と声だったらいいのになと思いました。高橋一生になら全身を牛耳られてもいいってどんな人でも思うと思うので、結局、圧倒的なカリスマで君臨しない限り、ニコニコしながら静かにしているのを基本スタンスとするのが一番いいのかもしれません。
Posted by 堀田 on 3月 20th, 2017 :: Filed under 日常
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