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開眼

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写真はイメージです。

先日、ご縁があってお花の作品展にお邪魔しました。正直、絵画とか写真とか、心で感じるジャンルを観るのが得意ではなかったのですが、行ってみたら意外と何か引っかかるものがあって、この掴みかけた何かを逃すまいとジロジロ見入ってしまいました。

きっかけとしては、この流派のルールみたいなものがあって、先生に細かく指摘されながら作ったというお話を聞いた時に、それってあんまり自由度がないような気がしたのですが、その割にはそれぞれの作品が全く別物で、この違いは何によって生まれてくるのかと考えているうちに、作品の根底にある欲求というかパワーみたいなものを感じたわけです。

気づいてしまえば当たり前の話かもしれませんが、何かインスピレーションというかイメージというか衝動というか、何かほとばしるものがあって、それを自由に作ってもいいんだけど、師匠がいる場合は流派に従ったりして、ひとつの作品として仕上げていく。流派によって色々細かなルールがあるのだろうけども、それはあくまで個人のズガン!と降りてくるイメージを具現化する際の方法論であって、全ては作者のズガン!が始まりであって、このズガン!を心で感じればいいのだなと。そう考えると、急に見るのが楽しくなってくるというか、つまり「心で見る」とか言われるのはそういうことかと。まさに開眼した瞬間でした。

この衝動とかインスピレーションみたいなものがどんどん出てくる人は狂ったようにバンバン作品を出せるだろうけど、そんな人はそんなにいなくて、大体の人が枯渇した中から何とか糸を手繰るようにしてイメージを出してもの作りをしているのだろうというのは、身近に作品を作っている人がいるのでなんとなくわかります。ミスチルの桜井さんとか、本当に血反吐を吐くような追い込みで曲を作っているのをテレビとかでやっているけれど、あれだけ曲を作ってきてさらにまた作らなきゃいけないってのは本当につらい作業だろうなあと勝手に想像してしまいます。

写真とか絵とかをじっと見ていて、突然涙を流す人とか、いったいどういう思考なのかと思っていましたが、ようやく追いついたような気がしましたし、作品を作る側の気持ちも少しわかったような気がします。かつて、衝動のままにぴょんぴょんとその場でジャンプする作品を見て、「アートだね」とちょっと馬鹿にしていた節がありましたが、今となっては反省しています。もし今、あれを真正面から受け止めたら、僕もぼろぼろ涙を流しながらぴょんぴょんと飛び始めるんだろうなと思いました。また馬鹿にしてすみません。これでやめます。


Posted by 堀田 on 3月 12th, 2017 :: Filed under 日常
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