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なぎら

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実家に飾られている、小さかった頃の僕の写真だ。
自分で言うのもなんだが、こんなかわいい子供、滅多にいない。
だから、こういうのを載せると、アイドルとかがよくやる「カワイイ!」を誘うことによる人気取りを、図らずも僕がやっているように思われるおそれがある。
そしてそれは、男子校出身の人から「北川は女、子供に魂を売った」というバッシングを受けることを意味している。
だから、この記事に対して「カワイイ!」とかは絶対に言わないでおいて欲しい。
そういうために載せたんじゃないんだ。

今日、電車の窓から反射で車内を見ていたら、なぎら健壱みたいな人を見かけた。
面白い顔してるぜ、と思い、もっとよく見てみた。
するとそれは、窓に映る自分の姿だった。
頭に、上の写真の頃の自分の姿がよぎった。
僕の中での僕は、ずっとあの頃のままだった。
だが、それは僕の中での僕に過ぎなかった。
いつの間にか僕は、周りから見ればなぎら健壱似のおっさんになっていたのだ。

走る電車は、その中で寝ていようとも、我々を遠くの世界へと連れていく。
時間もきっと同じなのだろう。
ダラダラと生きていただけでも、時間は我々を、かつての自分とは離れた、遠くの世界にいる自分の元へと連れていく。

僕は、窓に映るなぎら健壱似のおっさんに声をかけてみた。
「お前、いつの間にか随分遠くにまで来ちまってたんだな」
窓に映るおっさんの、下がりきった口角が、微かにだが、確かに上がった。
僕にはおっさんが、なんだか少し笑ったように見えた。

ここまで書いてきてあれなのだが、周りにけっこう人がいたので、実際にはそんなことは一切しなかった。


Posted by 北川 on 9月 22nd, 2012 :: Filed under 日常
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