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永遠の僕たち

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ガス・ヴァン・サントの「永遠の僕たち」を見た。
ベタベタだし甘ったるいところもあるし、ではあるが、素晴らしくよかった。
ズタボロになるくらい泣いた。
久々に都内に出て少し空き時間あるから何か見るか、くらいの感じでナメて見に行ったところはあるのだが、この手の強い感動を覚えたのは久方ぶりだ。
根本的に女の子がかわいいというのはあるのだが、それにしても特にラストが素晴らしい。
真実というものの結晶は、ささやかさから生じるほんの少しの飛躍の中にあるということを確信させてくれる。

で、話は少し変わるが、最近はヒミズへと至る一連の作品群を評価する人が多いけども、僕はあれはただセンセーショナルなだけで、全く飛躍なんかしていない作品ばかりなのだと思っている。
ただ、愛のむきだしはけっこう好きだった。

映画における飛躍ってのは、心理的・論理的・物語的側面に依っているものではなくて、それらを逸脱した、絶対的な状態で存在しているものなのだと思う。
だから、それを理解せずに映画を見ている人は、たとえ何本映画を見ていようが、どれだけ映画評を述べていようが、映画を見ているというよりは、ただ脚本を読んでいるような状態にすぎない。
映画を評論しているようでいて、結局は物語とそれにまつわる感情移入と読解と、役者の演技の話しかしていない人をよく見かけるだろう。
しかし、そういう見方で見た時に、よいと思えるものの方が流行ってしまったりするわけだから、まあこんな話は負け惜しみにしかすぎないわけなのだけど。

とにもかくにも、永遠の僕たち、お時間あったらぜひどうぞ。


Posted by 北川 on 1月 20th, 2012 :: Filed under 映画
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One Response to “永遠の僕たち”

  1. cow
    1月 22nd, 2012

    この映画、ポスターみかけて、かなり気になっておりました。
    観てみたいとおもいます。

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