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美容院

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写真撮影とかがあるので、美容院で髪を切った。

美容師の人はよく「髪やわらかいですねー」とか「スタイリングはどうしてますか?」とか、髪に関する話を振ってくるが、女性と違って男は、ハゲ以外に髪の話題を持っていないので、申し訳ないことに僕も、全くもってその話題に乗ることができない。
また、「この後どこか行かれるんですか?」とかもほぼ確実に振られる話題の一つだが、そんな髪切った後に毎度どこかに行ってる奴なんていやしないので、「普通に帰っちゃいますねー。すいません。」と返して話が終わる。
まあ、本を読むことで、「俺は話さなくてもいい人なんだよ」とわからせてあげればいいのかもしれないが、それはそれで「こいつ人が髪切ってやってんのに本なんて読みやがって。失礼極まりねえな。」とか思われそうな気がしてどうしても読むことができない。
だから、話が全く盛り上がらないだけでなく、最終的には、変なチビが、イケてる美容師の人が髪を切る様を、本も読まずただただ無言で鏡越しに見つめ続けるという、異様な光景が毎回そこに立ち上がってしまう。
従って、僕はその耐えがたい状況を打開するためにいつも、まず髪の切り方を見て、「なるほど、その手があったか」みたいな顔をして時間を潰し、それにも限界が来たら、その髪を切る方法に思いを巡らすうちに、ある種の瞑想状態に到達してしまう人間を装うことにしている。
何も話さないこの時間は、何の意味もない無駄な時間だったのではなく、二人が何がしかの真実に到達するために、どうしても必要な時間だったのだ、という感じを演出しているのだ。
しかしまあ、そんな意志は全く伝わらず、「なんだこのチビ、気持ちわりいな」みたいに思われてるだけなんだろうな。
でもまあいいんだ。
相手がどうとかではなく、とりあえず自分が納得できるかどうか。
精神を削られないためには、そっちの方が重要だからな。
しかしきつかったな。
ほんとあれ、ロボットかなんかがやってくれねえもんかな。


Posted by 北川 on 7月 27th, 2011 :: Filed under 未分類
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2 Responses to “美容院”

  1. りん
    7月 27th, 2011

    わたしは雑誌を読み倒しますけどねー
    美容師さんと喋るのも嫌だし、
    鏡の中の自分を見るのが嫌なんですよ…
    だからまぁ、前髪の長さまで殆ど美容師さんに任せちゃいますね。

  2. ささき
    7月 28th, 2011

    私は以前、美容師さんが話すのに力尽きたのか、『古墳行ったことあります?』と聞かれたことがあります。ないない。
    あと、ファッション雑誌でなく、『字の多い本を借りられますか?』と伝え、“私は今からとても集中して字を読みます。なので、できることなら話しかけないでください”というオーラをむんむん出します。

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