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加藤

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加藤紘一さんが亡くなられて。

「加藤の乱」で有名な加藤紘一さんが亡くなられて、なんだか悲しい気持ちになっています。加藤の乱の「あんたが大将なんだから!」のシーンはとてもおもしろく、とくお組では何度か舞台中でパロディをしており、大変お世話になっていましたので。

正直、リアルタイムで見ていたときは、加藤の乱について何も理解していなく、ただ子供心に「政治家が何かやっているな」という印象で、むしろその劇場型といいますか、そんな内部のドラマをわざわざ報道陣の前でやっている感じが、ちょっと酔っている感があってどうかなと思ったくらいで、ただそれ以上におもしろかったというか、加藤さんが目を真っ赤にして口を真一文字にして堪えている顔が、何か訴えるものがあって、結果的にすごく印象的でした。

今になって乱の顛末をWikipediaとかで知ってなるほどとなっているわけですが、亡くなってからも各種報道では、改革を目指して反旗を翻した加藤の乱について触れ、また彼の人柄や政治家としての高い能力などを紹介するなど、誰も悪い風に言っていないのは、やはり実際にこの人は周りの人に信頼されたいい人だったんじゃないかと思ったりします。もちろん、政治家は出世を本懐とした人たちのドロドロした世界だから、いい人なんて居ないんだと思いますし、故人を悪く言わないのもあると思うのですが、それでもやはり世間から惜しまれている感じがなんとなく伝わります。森さんが亡くなってもこういう雰囲気にはならないのかなと。

やはり大きな組織に於いて、改革をするのは本当に生半可ではできないというかほぼ不可能で、そういう面では加藤さんは少し甘かったのかなと思いますが、男なら、ロマンというか、そういう夢に向かって突き進む人生も悪くないし、実際そんな加藤さんをヒロイックに感じて人は語り継いでしまうのだと思います。結果的に改革もできず首相にもなれなかったけど、よっぽど首相になるよりも人の心に強く残ったのかなと思いますし、少なくとも僕らは、今後も加藤の乱をしばしば再現させていただくと思います。

心よりご冥福をお祈りいたします。


Posted by 堀田 on 9月 11th, 2016 :: Filed under 考察
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2 Responses to “加藤”

  1. えり
    9月 11th, 2016

    素敵な文章。
    加藤さんは正直とくお組を通じて知ったと言っても過言ではないので、訃報を知って真っ先にとくお組が浮かびました。
    とくお組作品の中で加藤の乱を見るたび加藤さんを思い出すし、故人にとってはみんなの記憶から無くなっちゃうよりずっといいだろうから、これからも加藤の乱期待してますね。

  2. 堀田
    9月 11th, 2016

    わかりました!
    もうむしろ加藤の乱という芝居をやりたいです!

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