個性
個性だなんだとうるさい時代である。
人類が皆、ゴッホであるならば話は別なのかもしれないが、基本的に個性とは、0から1をつくる力ではなく、1から2へと展開する方法、つまり、知識の運用方法にあらわれてくるのだと思う。
従って、知識や技術のない人には個性もくそも、そもそもない。
実際、ものを知らない人が個性的だと思ってとる、奇天烈めいた行動というものは、たいていが紋切り型で、誰もが簡単に思い付くような類のものだ。
深夜にやっている高校生バンドの番組を見て欲しい。
与えられた曲を自分たちで編曲するとか、そんな課題が課せられる。
多くのバンドは、バカの一つ覚えみたいに、与えられた曲がバラードであればパンクまたはロック調に、ロックであればバラード調に編曲するだけだ。
彼らは、個性を表現する術を、パンクかバラードでしか知らない。
また、速い曲は遅く、遅い曲は速くするという、裏返す思考法しか、個性的だと思われる考え方を知らない。
彼らはよく、相手バンドの演奏を聞いて、そうきたかみたいな面をするが、2パターンしかないのだから、そうくるもどうくるも、そんなものは何もない。
しかもたぶん、そんな面しながらも、彼らは相手バンドの女を落とすことしか考えていない。
長々と書いてきたが、僕は高校生の浅はかなバンドや、それに類するものを見ると、はらわたが煮えくり返るということが言いたかった。
Posted by 北川 on 11月 6th, 2009 :: Filed under 未分類
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