大丈夫男
今日、久々に「大丈夫男」に遭遇した。
女の子が「喉渇いた」と言えば「大丈夫?」と聞き、「トイレ行ってくる」と言えば「大丈夫?」と聞き、「そろそろ行こう」と言えば「大丈夫?」と聞く男のことだ。
こういう男は、本当に「大丈夫?」という言葉しか知らないんじゃないか、というくらい「大丈夫?」としか言わない。
しかも、「大丈夫?」と聞いた後のフォローが一切ない。
「大丈夫?じゃあ俺の飲みなよ」とかそんなんもない。
もうほんとこういうのを見ると、関係のない僕が遠くから「大丈夫に決まってんだろ!そんなもん!」と叫び出しそうになる。
しかし、たいてい女の子は、はっきり言ってまんざらでもなさそうな表情をしてたりする。
「優しいな、この人」みたいな顔をしてたりする。
おい。
よく考えてみろ。
いいか。
こんな奴が優しいわけないだろ!
目覚ませ!
例えば、震災のあったところで、瓦礫の下敷きになってたお婆さんがいたとする。
それを発見した時、こういう奴らは真っ先に飛んでいってこう言ってくれるはずだ。
「大丈夫ですか?」
すると、お婆さんは思うはずだ。
ああ、助かった。
そして、涙を流しながらこう答える。
「ありがとうございます。なんとか大丈夫でした」
すると、どうだろう。
こういう奴らは、心の底から安堵したような表情を浮かべ、涙を流しながらこう言ってくるはずだ。
「そうですか。本当によかった。」
そして、涙を拭い、安心した様子を見せ、空を見上げて詩でも詠みながら、颯爽とどこかに去って行くだろう。
大丈夫ではないお婆さんをそこに残して。
奴らの心配は、ただのポーズだ。
奴らがその身にまとっているのは、内容のないペラペラの、優しさの表皮だけだ。
真に優しい人間が「大丈夫?」と聞くのは、「本当に大丈夫ではないのではないか」と思った時だけだ。
絶対に大丈夫だと思っていることに対して「大丈夫?」と聞く時点で、それはもう嘘だ。
だから僕は、もし瓦礫の下敷きになっているお婆さんを見かけたらこう言ってやりたい。
「おい、ばばあ、なんですぐに家から出なかったんだ。バカなんじゃねえのか。どんくせえ野郎だ。」
そして、ぶつくさ言いながら瓦礫をどけ、お婆さんを背負い、
「ったく、くせえばばあだな。風呂入ってんのか?においうつっちまうだろ。他のとこ汚したくねえから、もう俺の上着にだけしっかりつかまっとけよ。」
と言って、避難してやりたい。
そんな男のかっこよさをわかる女の子がもっと増えて欲しいもんだな。
ほんとだいたいまんざらでもないような顔してんだもんな。
Posted by 北川 on 8月 3rd, 2011 :: Filed under 未分類
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8月 3rd, 2011
北川サン、カッコイー!!