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獲りに行く

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我ら海の子。

日比谷駅の地下通路の一角に、 毎年夏になると「我ら海の子展」という小中学生による海をテーマにした絵の展示をやっていて、これを毎年楽しみにしています。写真は金賞を獲った小学校3年生の作品。複雑なタコの色を見事に表現しています。

他にも、タッチは雑だけど、構図が大胆だったり、そこを掘り下げたかといった着眼点だったり、子供ならではの自由さがおもしろく、その狙ってない感じの発想力と、常識にとらわれない思い切りの良さに感心するのですが、本当にこの子たちは全く狙ってないのだろうかと考えたりもします。勝手に「子供だから発想が自由」と思っているだけで、本当は彼らも傾向と対策を練って賞を「獲りに」きているのではないかと。

たまに構図とかタイトルからして、ちょっと大人の目線気にしたかな?というものもあるのですが、まぁでも大半はただただ好きなように描いたような感じで、あぁ汚い疑いの目で見てしまってごめんなさい、と思うような作品ばかりです。何よりそういう作品は「楽しそうに描いてるな!」という感じが伝わってきます。

そういう目で見ると、やはり「獲りに」きている作品は金賞ではないし、かと言ってただ楽しく描いてるだけのやつも金賞には至らない。「獲りに」行くポイントを押さえ、テクニックをある程度身に着けた上で、大胆かつ自由な発想で楽しそうに描かないと金賞にはなれない、という芸術世界における厳しさについても学べます。

こういった芸術分野では歳を重ねてプロ化すればするほどツボやテクニックは身につくものの、楽しんで仕事するのが大変になると思うので、この小学校3年生くんも、将来画家になるのかタコの研究者になるのかわかりませんが、何事も楽しむ心を忘れないでほしいと思います。


Posted by 堀田 on 9月 2nd, 2018 :: Filed under 日常
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