2013年11月28日

取り違え子
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[日常] 映画「そして父になる」のような、取り違えのニュースがありました。

60歳の男性が赤ん坊の時に取り違えられていて、育ての父は早くに亡くなり、夜間の定時制高校に通いながら現在はトラック運転手。自分が住むはずだった家で育てられた人は裕福に育ち、大学を卒業しているという。

「わたしの育った環境というのは、かなり厳しいものだったなという思いはありましたね。(亡くなった)実の両親の話を聞いた時に、いやぁ、この両親に育ててもらいたかったなっていうのが本音ですね」

とのこと。これ、よくあるブラックユーモアで言えば、ここで神様みたいな人が出てきて希望通りに時間を60年前に戻してあげるんだけど、結局正しい親のもとでも高卒でトラック運転手をやってるっていうオチになるのが見えています。

僕はさらに意地悪なので、本家に育ったら5歳ぐらいで親の車にひかれてこの世を去っている風にするかもしれません。

持論ですけど、「こっちの選択肢のほうが良かったのではないか」と振り返っても何も得るものはありません。選んだほうを努力で正解にできるのが、人生の良いところなんではないでしょうか。


日常 日時: 13:05

2013年11月26日

逮捕された男
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[日常] 数少ない私の家事分担の中で、ゴミ出しというのがあります。

文字通り、家の中のゴミを集積所に出すという簡単なお仕事なのですが、これがどうもうまくできません。可燃ゴミは火曜と金曜、資源ゴミ(プラ)は木曜、そして土曜は隔週で不燃とかだったと思いますが、それがいつもごっちゃごちゃになって出し忘れてしまいます。

原因は2つ。自分に曜日感覚が無いことと、以前住んでいた家のゴミ出し日(月曜と木曜が生ゴミ)と混同しているからです。原因は分かっているけど対処が分からない。勘で出すしかない。

これから何曜日に何ゴミだっけ?と分からなくなったら、この日記を読みに来ます。


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蒲田駅の前で、タクシーの運転手が現行犯で逮捕されていました。

4,5人の警察官に取り囲まれ、手錠を掛けられていた運転手は抵抗を試みていて、「自分を逮捕するぐらいなら、ヤクザを逮捕したらどうだ!」と叫んでいました。あまりに人だかりが出来て本人もちょっと恥ずかしくなったらしく、

「皆さん、この道に入ってきただけで逮捕ですよ!ああ怖い、国家権力って怖いですね!」とわざと周りに聞こえるように言っていました。たぶん、殺人だとか薬だとかで逮捕されたのではないと言いたかったのだと思いますが。

運転手を失ったタクシーを移動させるために、「鍵を渡しなさい」と言われていたのだけど、「どこかな~ハッハー」と抵抗していて。

容疑はよく分からないけど、逮捕されるにたりうる憎々しさがありました。


日常 日時: 19:28

2013年11月20日

真面目に見せかけて
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[日常] ここ最近、毎日毎日見てしまうので、もう貼っておきます。


VOLVOトラックのCM

真面目に見せかけて笑わせるというのは非常に高度な技術ですよね。あと、なんで後ろに走ってんねんって思うんですが、これは高度な笑いではなくて、万が一の時にヴァンダムをひき殺さないための配慮だと思います。

ちなみに、必要ないやろっていうやらせのメイキングも好きです。



メイクされてる段階なのに、初めて路上で説明されてるギリギリ感もいいですし、「開いたら落ちるよね?」「間隔をキープしますんで」「・・・・・・OK!」の流れが面白いです。OKなことあるかい。


広告 日時: 10:35

2013年11月16日

よくばり!
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[日常] コンビニとかで「よくばりパスタ」みたいなのがありますでしょ。

少し量が多いのか、具がちょっと多いのか分からないですけど、「よくばり」なのは作ってる側なのか、食べてる側なのかと考えたら、やっぱり後者だと思うんです。

「この、よくばり!」と言われながら食べるのも何か切ない感じがして。


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毎年、年末になると「世田谷一家」殺害事件のニュースが流れます。

発生からもう13年ほど経ちますが、警察も一応忘れてないよということで、現場に落ちていた砂がアメリカのものだったとか、靴が韓国製だとか、そういうことが少しずつ披露されるんですが。一応ここでもおさらいしておきますと、当日の犯人の服装はこんな感じだったそうです。



ちなみに、こないだのお芝居に出演してもらった黒川将夫くんが着ていた服です。




日常 日時: 08:29

2013年11月14日

月とすっぽん
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[日常] なんか気恥ずかしさも含めて好きなCMです。



暗さでごまかして、そこどこやねんっていう場所で撮ってる感じとか、「私、今野かな」「(笑)」みたいになってるところとかいいですね。監督が出てくるシーンは、選手が完成版を見て内輪ウケする感じが予想つきます。


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野田地図の「MIWA」を観てきました。



先日、暗転が50回ぐらいある野暮な舞台を観たばかりだったので、「MIWA」は劇中の台詞にもある「月とすっぽん」感を余計に感じながら楽しみました。

チケット代は9500円でしたが、その何倍もの価値を感じさせるクオリティですね。どのシーンを切り取っても美しく、時間を忘れさせる没入感がありました。まあ、何を言っても安っぽくなるので、そうですね、面白かったデースとだけ言っておきます。


日常 日時: 10:29

2013年11月12日

湧き水
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[日常] 金魚を飼っていて。

いつも金魚を死なせてしまう原因のひとつが「水」だったりするのだけど、今の家に引っ越してきてからは、近所に区が管理する湧き水の出る小さな池(鯉が何匹も泳いでいる)があって、ぼくは家から持ってきたバケツでその水をすくって、定期的に水槽の水を入れ替えるようにした。

すると鯉が泳いでいる湧き水だけあって、綺麗なのにバクテリアが豊富な「強い」水らしく、金魚も病気にかからなくなった。

気になるのは、毎回バケツを持ってその湧き水をすくっている僕の姿が、近所の人にどう映っているのだろうか、ということ。

「あの人・・・・・・きっと、飲むんだわ」と思われてはいないだろうか。


日常 日時: 21:31

2013年11月11日

野球場に行きたいと思うこと
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[日常] ふと、野球場に行きたいなと思うことがあります。

もう20年ほど野球場には行っていないんだけど、野球場で見る野球というのは、テレビ中継で見る野球とはまったく違う印象があります。スポーツなのに、「思ったよりショーアップされている」というのは小学生の時に抱いた感想です。

スタジアムは何万という歓声で熱気に包まれて、選手に合わせた応援歌が流れる。スター選手はそれに応えるかのように堂々と、バッターサークルから歩いてくるわけです。それがテレビ中継だと、そのダイナミックな演出はほぼ80%カットみたいなことになって、それはそれで野球というスポーツに集中できるのだけど、「ショー」であるという感じはしない。

野球場に行くということはすなわち、野球というエンターテイメントを「体感」するものなんだなと思うわけです。(特に東京ドームの巨人戦は「ショー」だと思います)。

どういう違いがあるのかというと、テレビ中継だと「この場面で一点欲しいなあ!」なんて思うわけですが、野球場に行くと、同じ場面でも「なんかこの人、ここで打ちそうだなあ!」ということが体感として分かります。それは論理で説明できないんですけど、そういう感じ方の違いがあると思います。

そんなこんなでここ近年、「野球場に行きたい」と思うことがあるのだけど、それは野球を見たいというより、あの臨場感に包まれたいなあという気持ちが強いのです。

過去の日記でも何度か書きましたが、僕が印象に残っているプロ野球観戦は、89年の巨人対阪神(甲子園)です。当時10歳。お互いに拮抗したいい試合だったのに、なぜか父親が8回終了時点で「混むから帰ろう」と言い出し、球場を出た瞬間に誰かがホームランを打った歓声が外に漏れ聞こえてきたことがありました。

「これ、完全に誰かホームラン打ったよね」という爆発的な歓声でした。

それは帰りのラジオで、阪神のセシル・フィルダー選手が決勝ホームランを打ったことが分かったわけですが、その時以来、僕は飲み会を途中で帰るとか、友達と旅行に行って一番先に寝るということができなくなりました。

それは、自分の知らないところで楽しいことが起きているのはイヤだ、という「フィルダー事件」がトラウマになっているからだと思います。


日常 日時: 19:36

芥川の功績
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[日常] クモがよく出る。

昔から親にも「クモは虫を食べるから」と言われて殺されずに優遇されてきた。その教えがしみついて、気持ち悪いと言われながらも、今でも殺さずに逃がすことが多い。

世の中的にもそうだろうか。やはり、芥川龍之介の功績は大きいと思う。


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「小説家の原田宗典被告、検察は懲役1年6月を求刑」

この方は東日本大震災が起きて、「自分は一体何を書いているんだろう。意味がないのではないか」と、うつ症状を悪化させたことが遠因で覚せい剤に走ったとか、走らないとか。

確かに、震災があって何万人も死に、身近に重大なことが起きたことは明らかだけども、一般に暮らす人たちはともかく、プロの作家とあろうものがショックを受けて物の見方が変わってしまうというのは如何なものかと思う。

それは、震災以前には自分にまったく想像力というものが無かったと公表しているようなものではないだろうか。何、今さらリアルに感じちゃってんの、という感じだ。震災でショックって言えば繊細で敏感に見えるけど、作家としては鈍感だったってことだと思う。

作家は時に無から有を生み出さなければいけないもので、たとえ親がいなくても親子の絆の問題を描かねばならないこともあるだろうし、戦争を体験してなくても戦争ものを手がけることもあろうし、恋愛など苦手であっても恋愛小説を書くこともあるだろう。

大きな災害が起きてショックを受けましたというのは、人間が何万人も死ぬという自体を、それまでまるっきり想像していなかったと言っているようなものだ。

ちなみに、今週はフィリピンで何万人も亡くなる大災害が起きた。もちろん、これにもウツになって「何を書いて良いのか」分からない作家が続出しなければなりません。


日常 日時: 00:13

2013年11月09日

漫画でしか見たことがない声
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[日常] 物作りを仕事にしている人は(電化製品でも歌でも料理でも)、感性と技術のバランスに悩む人が多いのではないかと思います。

思い思いの感性だけでは荒削りで売り物にならないし、逆に技術だけで綺麗に作り上げても人の心を打つことができなかったりする。業種にもよりますけど、この二つのバランスがうまく保てないと人の支持を得ることができません。

物語に関していえば、技術で敷いた土台に後から感性を乗せることは難しく、感性で大きくブンブン作って技術で微調整するというのが理想です。

中学生の時、直方体の柔らかい石を彫って、好きなものを作るという授業がありました。僕は、家にあった砂時計を見て、こいつを作ろうと思って、ろくに設計図も作らず(どうやって設計したらいいかもよく分からず)、とりあえず彫刻刀をブンブン振り回して、石を削っていきました。

最初はただの直方体の石だったものが、徐々に砂時計の形に浮かび上がってきました。「おお、直感で結構いけるものだな」と思ったものでした。

ところが最後に勢い余って、砂時計の真ん中の細いところをプツンと削ってしまいました。

漫画の吹き出しでしか見たことがない、「あ”」という声が出ました。

今でも、最初に設計する時間が無く、とりあえず彫り始めるという作り方をすることがあります。ただ、その時は必ずこの失敗を思い出して、戒めるようにしています。


日常 日時: 17:10

2013年11月08日

ハイリスク・ローリターン
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[日常] ぼくが一昨日、甲州街道で覆面パトカーに捕まった同じ頃。

同じ甲州街道で同時刻に誘拐犯が捕まっていました。今思えば、この日はパトカーも白バイも、どこからかき集めてきたんだろうと思うくらい不自然に多かったのです。それもそのはず、誘拐事件が発生していたので、東京中のパトカーと白バイが甲州街道や環八通りを占めていたのでした。(白バイ隊員は、バイクを降りて目を凝らすように通り過ぎる車を見ていたし)。

通報から45分での逮捕は、偶然かもしれませんが良くやったと言わざるを得ません。

身代金誘拐は犯人にとって(お金を得るという意味では)ハイリスクで勝ち目のない犯罪と言われています。警察は誘拐事件に馴れているけど、犯人はたいていの場合ビギナーです。犯人はそのことがよく分かっていない。相手にする数も違うし、「人物を誘拐」し「犯行を宣言」してから「現金を受け取る」というプロセスのすべてにリスクがあります。これを生業にしていない限りは成功させるのは難しいでしょう。

犯人に入れ知恵するのもヘンですが、最初に人物を誘拐することが間違っていると思います。「いついつまでにお金をくれないと、子供はいつか誘拐し殺す」という脅しにしといたほうが、犯人側のリスクは少なくなります。

容疑者の一人は時間指定を守らないあの運送会社の社員らしいですが、いくらなんでも人を運んではいけませんね。


日常 日時: 00:24

2013年11月07日

若田さん宇宙へ行く
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[日常] 若田さんが4度目の宇宙へ旅立ちました。

ISS(国際宇宙ステーション)はサッカーのコートぐらいの広さがあるらしいですね。宇宙の産業で栄えるのは旅行もあるでしょうが、スポーツもあるかと思います。

無重力を活かした新しい21世紀のスポーツが生まれ、その試合は地球に中継され、選手は宇宙で暮らす。それを観た子供たちは宇宙に憧れて―。という循環。


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11月6日に発売になったDVD作品のコメンタリーをしています。


「奇人たちの晩餐会」「メルシィ!人生」

ブラックコメディの奇才・フランシス・ヴェベール監督の作品がDVD&Blu-rayで発売されるとのことで、風が吹けば桶屋が儲かるぐらいの遠い旅を経て、私どもにコメンタリー(音声解説のようなもの)をさせていただけることになりました。野球中継で言う副音声みたいなやつです。


収録模様。2作品で合計180分程度しゃべりました。

私はコメディを書くうえでの苦しみ、北川監督は撮る技術や苦悩など、まあ、だいたい苦悩を話しています。コメンタリーの出来はともかく、本編は名作ですので何かの折に是非観てみてください。


日常 日時: 16:21

2013年11月04日

日常へガッシャーン
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[日常] お久しぶりです。

ここ一ヶ月は舞台やライブやドラマ、その先のデスクワークをしておりました。普通の人ならばもうちょっと要領よくこなせることなども、余計に時間が掛かってしまい忙しぶってしまったというのが実情です。


自分のほうを向いていない集合写真。「移動するプリズン」劇団スパイスガーデン

スタッフもキャストも一度切りのプロデュース公演というものはいくつか経験していましたが、既存の劇団にお呼ばれして脚本と演出を「出張」するという経験はめずらしく、いい経験をさせていただきました。またいつかご一緒できるといいですね。

稽古場にあった、食べても食べてもいっこうになくならない「みかん」があって、個人的に「無限みかん」と名づけていたのですが、その日々の変遷でも。


無限みかん(1日目)。無限です。


無限みかん(3日後)。まだまだ無限です。


無限みかん(5日後)。ちょっとアップになってきました。

そして時は無限に発散して。


無限みかん(∞日後)。なんとッ!

驚くべきことに、無限日後にはしっかり有限個になっておりました。


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どこかの靴屋さん。



以前、バーミヤンのドアでもありましたが、ガラスにぶつからないようにするためなんでしょう。しかし、「貼り紙をする」行為そのものが既に衝突の予防になるため、わざわざ「ガラス」と書く必要はありません。かと言って書くことがなかったんでしょうけれど。

こういうのを無視して、ガッシャーンと割りながらゆっくりと入店していく男になりたいです。


日常 日時: 14:14


とくおNOW

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