とくお組
2003年慶應義塾大学の2つの劇団(劇研・創像工房in front of.)のOB・現役を中心に旗揚げしました。主にコメディを作っており、宇宙船の機関室や画家の脳の中といった「非日常」世界で、キャラクターたちの心理や言動は「日常的」に描くという作風です。HPにて主宰・徳尾浩司の会社員コラム連載中。
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漫画でしか見たことがない声
[日常] 物作りを仕事にしている人は(電化製品でも歌でも料理でも)、感性と技術のバランスに悩む人が多いのではないかと思います。
思い思いの感性だけでは荒削りで売り物にならないし、逆に技術だけで綺麗に作り上げても人の心を打つことができなかったりする。業種にもよりますけど、この二つのバランスがうまく保てないと人の支持を得ることができません。
物語に関していえば、技術で敷いた土台に後から感性を乗せることは難しく、感性で大きくブンブン作って技術で微調整するというのが理想です。
中学生の時、直方体の柔らかい石を彫って、好きなものを作るという授業がありました。僕は、家にあった砂時計を見て、こいつを作ろうと思って、ろくに設計図も作らず(どうやって設計したらいいかもよく分からず)、とりあえず彫刻刀をブンブン振り回して、石を削っていきました。
最初はただの直方体の石だったものが、徐々に砂時計の形に浮かび上がってきました。「おお、直感で結構いけるものだな」と思ったものでした。
ところが最後に勢い余って、砂時計の真ん中の細いところをプツンと削ってしまいました。
漫画の吹き出しでしか見たことがない、「あ”」という声が出ました。
今でも、最初に設計する時間が無く、とりあえず彫り始めるという作り方をすることがあります。ただ、その時は必ずこの失敗を思い出して、戒めるようにしています。
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日常 日時: 2013年11月09日 17:10 |
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