とくお組
2003年慶應義塾大学の2つの劇団(劇研・創像工房in front of.)のOB・現役を中心に旗揚げしました。主にコメディを作っており、宇宙船の機関室や画家の脳の中といった「非日常」世界で、キャラクターたちの心理や言動は「日常的」に描くという作風です。HPにて主宰・徳尾浩司の会社員コラム連載中。
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時代にあったコントロールを
[日常] カップヌードルのCMが中止になった。批判殺到ということで。
個人的には面白いと思いましたけどね。不快に思う人がいる一方で、絵でも写真でも文章でも、作る側の人たちは「やれやれ、やりにくい世の中になったもんだ」という感想が目立ちます。作る側としてはある程度自由にやらせてほしいし、見る側としては、やっぱり不快なものは「不快だ!」と声を上げたくなるのでしょう。
そもそもSNSなど無い時代は、不快なものであれ何であれ、作る側の人が神様で、それを僕たちは受け取るか、イヤだったら見ないという選択しかなかった。せいぜい学校に行って「あれはつまんないよな」と言っていた程度。今はすぐにその小さな声がリアルタイムに集まって、時に大きな声となって覆せるようになった。作り手に取ってみれば、ちょっと時間が経てば理解されるかもしれないものでも、すぐに潰されるようになった。
だから作る側は、ただ作って流すだけではなくて、見る人とのコミュニケーションを想定しないといけなくなった。いけなくなったというとアレだけど、そこを見通せないと「良いもの」と言われなくなった。
作る側の本音としては「いいから黙って見てろよ。みんなが納得するものだけを作ってたらカレーライスみたいなのしか出来なくなるだろ!」という思いがあるかもしれないけど、プロならそれも含めてコントロールして欲しいところ。これがめちゃくちゃ難しいのだろうけど、そういう時代。
カップヌードルのCMで言えば「二兎を追う者は一兎をも得ず」と言った後の「実体験だよね」という女子学生の台詞が余計だったし、ビートたけしの「バカ(を)やろう」というのが、正義感あふれる人たちの火を点けてしまったんだと思いますね。
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日常 日時: 2016年04月08日 19:19 |
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