[日常] 実家にあったナウな本です。
新しい手紙文例集~そのまま使える凡る文例~
昭和47年発行の本で、私はまだ生まれていない時代の本なのですが、いきなりサブタイトルの「凡る」が読めませんでした。ぼんる?
凡ゆるで「あらゆる」と読むそうですが、それはさておきこの本、とにかく中身がすごいです。手紙はその時代の社会や人間関係を表すものなんだなぁと思いながらも。まずは求愛の手紙文例から。
「英子さん、私は今こそはっきり、私が深くあなたを愛していることを告白します」
伊豆の宿から書いた(という設定の)誠実さ溢れる求愛の手紙。今ではすっかり手紙で愛を伝えることなど少なくなってきたと思いますが、是非、皆さんもLINEなどで好きな相手に使ってみてはどうでしょうか。凡る媒体で使える文例だと思います。
そしてこのような手紙をもらった時の返事はこのように書きます。
「砂漠の旅を終り、青い海と、みどりなす丘とにはさまれた――」
続いて、皆さんもよく職場で負傷した友達に励ましの手紙を書くことは多いと思いますが、その時に役だつ文例です。
「注意ぶかい貴兄が、足場を踏みはずして転落するなんて」
余計なお世話だろ、と一瞬頭をよぎってしまうのは、僕の心が汚れていることに他なりません。凡るシーンにお使いください。
続きまして、これも一度は書いたことのある「金銭の貸与を頼む」お手紙の文例です。
「とにかく大困りなの。察して下さい」
そこはかとなく吉永小百合臭がしますね。すごく好きな文例です。
読んでいると止まらないのですが、昔の人はとにかくいろんなシーンで手紙を書いていたということが分かります。筆まめといいますか、本当にその手紙いるのか、というのもあって。最後にご紹介するのは「落選した画友へ」宛てる手紙です。
「兄の作品が落ちて、小生のが入るなんて、木の葉が沈んで石が浮くようなもの」
そもそも画友って何だよっていうのもありますけど、こんなに気をつかわなきゃいけない間柄も興味深いです。有頂天じゃないと書けないと思います。
日常
日時: 2015年12月30日 00:10
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