餃子事件
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[日常] 店員が「三個餃子でーす」と持ってきた。



「いやいや、二個やし!」と思わず口に出たが、特に怒っていたわけではない。「明らかに自分も三個じゃないって思いながら言うたやん」っていう突っ込みのようなもので、反射的に出た言葉でした。

店員の女の子は「あ、ああ……」とごにょごにょ言いながら厨房に下がっていった。でも、しばらく待っても出て来ない。出てきたと思ったら、違うテーブルにラーメンとか運んでる。あれ? さっきの「二個やし!」っていうの、伝わったよね? いや、別に二個なら二個でいいんだ。必ず三個食べたいって物でもない。その昔、ファミレスでカルボナーラの味が無いと言って暴れ回ったことはあったけど、それから比べればずいぶん余裕のある大人になったつもり。だから、二個なら二個でいいんだけど、もう一個、持ってくるのか来ないのか、ハッキリしないのが気持ち悪い。

難しいのが、一個食べたら、残りが一個になっちゃうことだ。一個餃子になっちゃう。そうなると最初は何個だったのか、店員に過失があったのか、自分が二個食べたのか、もう分かんなくなっちゃう。カルボナーラ事件の時も、周りに「おい、食うな食うな! おいしく頂いてんじゃねえ!」とヤクザみたいな言い回しで証拠保全に躍起になっていたけど、今回だってそう。一個食べたらもう状況が分かんなくなっちゃう。だから食べないで暫く待っていた。

そうこうしているうちに、別の店員さんがタンメンを持ってきた。これで普通なら注文が揃うところで、店員さんも「以上ですねー」と言って伝票を筒にねじ込んでいる。そこで、「あの、三個餃子が、二個なんです」と言ってみた。すごく控えめに。なんだったらいじらしく。すると、猛スピードで厨房に戻り、「二個です! 三個餃子が二個です!」と言い、キッチンの男性も「二個餃子! 二個餃子! すぐ出る!」と呼応。

なんだか大騒ぎになって、そのキッチンの男性が「申し訳ありません、残りの餃子です」と言いながら、皿に二個の餃子を載っけて持ってきた。

「いや、一個多いし!」


日常 日時: 2015年09月26日 13:53 | 

とくおNOW

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