好きです。胃を思いやる人
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[日常] 電車で見かけた、太田胃散の広告。



なかなかマニアックな好みだと思うが、せっかくなので、僕なりにこの台詞が実際に使用されるようなシチュエーションを考えてみました。

顔に自信が無く、小太りで髪の毛も薄いAさん。性格もちょっと細かいところがあって、女性との交際経験は無く、40間際で実家暮らし。そんな彼が、アイドルのコンサートで知り合った一人の女性に、勇気を振り絞ってディナーに誘った。しかし、実際に対面すると、用意した話題も盛り上がらず互いに黙ったまま。ナイフとフォークが擦り合う音だけが周囲に響く。嗚呼、ピンチだ。嗚呼、胃が痛い。

そこでAさんはおもむろに胃薬を取り出し、一気に水で流し込んだ。

その後すぐに、彼は自分の行為に後悔した。なんて自分はバカなんだと。初めてのデートで胃薬を飲むやつなんかいるか、しかもディナー中に!

しかし彼女を見ると、先ほどとは明らかに違う、まっすぐな眼差しでこちらを見ている。「・・・どうしたんだい?」と訊ねるAさんに、彼女は頬を赤らめながら呟いた。

「好きです。胃を思いやる人」


日常 日時: 2012年04月22日 23:11 | 

とくおNOW

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