とくお組
2003年慶應義塾大学の2つの劇団(劇研・創像工房in front of.)のOB・現役を中心に旗揚げしました。主にコメディを作っており、宇宙船の機関室や画家の脳の中といった「非日常」世界で、キャラクターたちの心理や言動は「日常的」に描くという作風です。HPにて主宰・徳尾浩司の会社員コラム連載中。
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自転車を盗みかけた
[日常] みんなでシェアしたらいいと思うもの。
一つは、傘。オシャレな傘を持ちたい人は別として、あんなにみんなが買って、忘れて、買って、無くして、と無駄な消費を繰り返している物は他にないと思う。あんなもの、商店街とか駅とかがたくさん持ってて、降ったら傘のビニール袋を店先に出す感覚で、みんなに貸し出してくれればいい。税金を投入してもいいから。
二つめは、自転車の空気入れ。こんなにたまにしか使わなくて愛情の注ぎようもないものを、一家に一台持つ必要があるだろうか。これも各駐輪場とかに1個あれば日本中の国民がすべて満足するわけで、シェアすればよいものである。「このメーカーじゃないとダメなんだよな」とか思ってる人いないだろうし。
三つめは、自転車。酔っぱらって終電を無くしてとぼとぼ家に帰るときに、道端に転がっていたら嬉しいものと言えばこれだろう。まあ、酔っぱらったら乗っちゃいけないというのはありますけど。他にも、電車に乗って初めて行く土地とかも、自転車があったら迷ってもリカバリーが早い。ビジネスマンにもきっと喜ばれるはず。
昔の話だが、酔っぱらって終電を無くした時にタクシー代も持っていなくて、これは二時間ぐらいかけて帰るしかないと項垂れて歩いていたことがあった。すると目の前に鍵のついてない自転車があって、思わず「これに乗ったら二十分で帰宅できる」という悪魔のささやきに負けて五メートルぐらい走ったところ、急に「逮捕」の文字が浮かんでそそくさと元に戻したことがあった。
その後も「20分」「逮捕」「20分」「逮捕」と天秤に掛けて自転車の前から長い間離れられず、それ以来シェア用の自転車があったらいいな、と思うようになったのである。
あれ、これは大丈夫だよね。あびる優みたいにならないよね。
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日常 日時: 2011年11月27日 23:41 |
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