とくお組
2003年慶應義塾大学の2つの劇団(劇研・創像工房in front of.)のOB・現役を中心に旗揚げしました。主にコメディを作っており、宇宙船の機関室や画家の脳の中といった「非日常」世界で、キャラクターたちの心理や言動は「日常的」に描くという作風です。HPにて主宰・徳尾浩司の会社員コラム連載中。
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小津
[日常] 小津安二郎の映画について識者がああだこうだ対談している動画を見た。
それを観て思ったのは、時折映し出される小津さんの映画は面白そうだと感じた反面、識者の言ってることはほとんど共感できなかった。
終始、その研究者たちの「このシーンには反戦の意図があるのでは?」とか「このコップを持つ手に、女性の何らかの意図があるのでは?」などと結論の出ないことを延々議論している感じが生理的に受け付けなかった。無理に分析の確度を上げようとして、証拠が見つからない部分を想像で埋めているからだ。
作品を味わうのは勝手だと思うが、それは学問じゃない。趣味だ。
だいたい物を作る人は100ぐらいのことを考えて発表しても、観客に伝わるときには50ぐらいになっているものだ。そこで、こういう暇な研究者たちが残りの50をなんとか埋めて解説しようとするのだけど、その50というのはそもそも作者しか知り得ないことだったりするし、解き明かす意味の無いものだったりする。
小津氏が生きていれば「ああ、あれは別になんも考えてないよ」と言うかもしれない。そうなったら彼らはどんな反応を示すのだろう。
是非とも、「え!?いや、先生、それは反戦の意味が込められてるんでしょ!?絶対!」などと詰め寄って欲しいものである。
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日常 日時: 2011年11月15日 23:09 |
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