とくお組
2003年慶應義塾大学の2つの劇団(劇研・創像工房in front of.)のOB・現役を中心に旗揚げしました。主にコメディを作っており、宇宙船の機関室や画家の脳の中といった「非日常」世界で、キャラクターたちの心理や言動は「日常的」に描くという作風です。HPにて主宰・徳尾浩司の会社員コラム連載中。
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大人の事情
さて次の仕事へ。
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[日常] 区役所は信用ならない。
以前、区役所に行くと自分の家の住所が「○丁目△番地 Kさん方 徳尾浩司」と登記されていて、なんだか居候みたいだったので、「メゾン●」に直してもらうように頼んだ。
このメゾンなんとかが不動産屋から言われている本来の住所なのだ。一刻ではない。
ところが今日、1年半振りに同じ区役所で、自宅から持ってきた書類を提出したところ、奥から出てきたおじさんが書類とパソコン画面をしばらく見比べた後、
「この書類なんですが・・・、『Kさん方』に直してもらえます?」と言ってきた。
おかしいおかしい。
一昨年あれだけ口すっぱく「メゾンに直してくれ」と言って、大家にもその場で許可を取って、それで「はい、直しました」と言ったにも関わらずまだ直してなかったのだ。
申し訳ないですがそういうことでしたら、「この登記変更届けを書いて頂けますか」といわれ、その初めて見る書類を30項目ぐらい埋めさせられて会社に遅刻した。
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そういえば中学時代、友人の住所が突然「高橋さん方」になった。
ぼくはその一年か半年前に、新しく建てたであろうその友人の大きな家に遊びに行ったばかりだった。そこには新しい部屋、温かい家族、はずむ会話、みたいな分かりやすい幸せが溢れていたような気がした。
それから間もない突然の引越しと、友人から届いた「高橋さん方」からの年賀状は、子供心にも、なにか大人の事情があるんだろうなと直感した。
ただ、直感で終わっとけばいいものの、当時の僕たちはデリカシーのデの字も知らない中2男子だったものだから、友人に会うや否や「どうして引越したん?」「なんで高橋さん方なん?」「居候?」「別居?」「下宿?」
「え、離婚?」
と続けざまに質問を浴びせかけていた。
今思ってもひどい仕打ちだったと思う。あの時の気まずそうな友人の顔を忘れない。将来のため、ぼくが「Kさん方」を拒絶する理由がお分かりだろう。
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日常 日時: 2008年02月25日 14:45 |
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