とくお組
2003年慶應義塾大学の2つの劇団(劇研・創像工房in front of.)のOB・現役を中心に旗揚げしました。主にコメディを作っており、宇宙船の機関室や画家の脳の中といった「非日常」世界で、キャラクターたちの心理や言動は「日常的」に描くという作風です。HPにて主宰・徳尾浩司の会社員コラム連載中。
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動かぬ台車
[日常] 重い台車を転がすとき、最初にものすごく力がいるように、実生活で何か新しいことを始めるときも、最初にものすごく力がいるし、なかなか思い通りに転がってくれないことがある。
自身の体験でいえば、受験のとき、バイトを始めたとき、会社に入ったとき、そして自営業になったとき、人生の節々で同じことを感じて生きてきた。いわゆる「壁」と表現されることもあるけど、僕の場合は「台車」のイメージに近い。
最初はどんなに力強く押してもビクともしない。ところが少し転がりはじめると(決して楽ではないが)、スーッと転がり続ける不思議がある。「あれ、力入れなくても動くの?」という不思議。台車が軽くなったわけではないから、押し方のコツを覚えたのだろうが、実感がない。そしてまた、油断した頃に大きな石にぶつかって止まるのだ。
あまりにも要領が悪いために、動かない台車に出会う数も多く、この歳になると「はいはい、いつもの動かないやつね」と焦らなくなった。いや、焦れよという気持ちもあるのだけど、こればかりは、自分というやつにそこまで期待してないんですな。諦めもしないけど、期待もしない。
期待してないから、大した失望もないんです。
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日常 日時: 2014年09月19日 10:36 |
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