動かぬ台車
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[日常] 重い台車を転がすとき、最初にものすごく力がいるように、実生活で何か新しいことを始めるときも、最初にものすごく力がいるし、なかなか思い通りに転がってくれないことがある。

自身の体験でいえば、受験のとき、バイトを始めたとき、会社に入ったとき、そして自営業になったとき、人生の節々で同じことを感じて生きてきた。いわゆる「壁」と表現されることもあるけど、僕の場合は「台車」のイメージに近い。

最初はどんなに力強く押してもビクともしない。ところが少し転がりはじめると(決して楽ではないが)、スーッと転がり続ける不思議がある。「あれ、力入れなくても動くの?」という不思議。台車が軽くなったわけではないから、押し方のコツを覚えたのだろうが、実感がない。そしてまた、油断した頃に大きな石にぶつかって止まるのだ。

あまりにも要領が悪いために、動かない台車に出会う数も多く、この歳になると「はいはい、いつもの動かないやつね」と焦らなくなった。いや、焦れよという気持ちもあるのだけど、こればかりは、自分というやつにそこまで期待してないんですな。諦めもしないけど、期待もしない。

期待してないから、大した失望もないんです。


日常 日時: 2014年09月19日 10:36 | 

とくおNOW

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