体験記憶とクラウスさん
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[日常] 昔、ドイツを旅行しているとき、バスの運転手がクラウスさんという人だった。

添乗員が「サンタ・クラウス(サンタクロース)と覚えてください」と言っていたので、その通りに覚えて、そのまま15年が経った。肝心の、ドイツのどこを廻ったかはほとんど覚えていないのに。

ちなみに添乗員は奥村さんだった。「奥村チヨ」と勝手に紐付けて覚えたから。


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10年覚えてる記憶とか、20年覚えてる記憶とか、もっと言えば老人は50年前の話を昨日のことのように鮮明に話したり、とかいうこともある。

で、これって普段、長らく記憶に残すかどうかは分からないまま、ずっと脳は「REC」ボタンが押された状態で生活しているということだろう。とりあえず「REC」しといて、その日その日でどんどんいらないものは消していくという作業の中で、20年残る記憶、30年残る記憶が生まれていく。

想像だけど、RECした記憶ファイルは印象タグみたいなものが一緒に付けられて、すごく感動したとか、めちゃくちゃ怖かったとか、印象の強いものは消されにくくなっているのではないだろうか。何気ない日常というのは記憶に残らない。

小、中学生の記憶はたくさんあるのに、高校生の時はなんのタグも付けられなかったのか、文化祭で演劇をやった以外はほとんど記憶にない。

実に、クラウスさんよりも印象にない三年間だったということだろう。


日常 日時: 2010年12月23日 23:42 | 

とくおNOW

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