篠崎がまたおかしなことを言い始めました。

とくお組随一のビジョナリー・リーダーであり、学生時代にはカリスマとも呼ばれた男・篠崎。しかし今となっては玉ねぎ健康法や都市伝説などトリッキーな内容が多く、篠崎の話を盲目的に聞いてあげられるのは、劇団内では堀田くらいしかいなくなってしまいました。そんな篠崎から、ある日、堀田宛にLINEメッセージが。

※「ハイパートレーニングゾーンを作るだけだからね」

さあ、また篠崎が新しいことを言い始めました。いや、しかし何か考えがあってのことでしょう。とりあえず家で篠崎を待つことに。

※カリスマがやってきました。

さて、篠崎の言うハイパートレーニングゾーンとは何なのでしょうか。ビニテ（ビニールテープ）を使って何をするのか。ただ焦っては行けません。篠崎が語りだすまで黙って待ちます。するとカバンから何やら図面を取り出しました。ハイパートレーニングゾーンの設計図に違いありません。

※過剰な書き込み。

すると恐れていた通り、設計図に沿ってフローリングにどんどんビニールテープを貼っていきます。堀田自慢のデザイナーズマンションであろうが、容赦がありません。

※やめてください。

そして堀田の制止もむなしく、ついに篠崎ハイパートレーニングゾーンが完成してしまいました！

※高ぶる篠崎。

篠崎曰く、これは学生時代の稽古場で彼が励行していた「ウォ—キング」というもので、この線の上を、一定速度でゆっくり歩くトレーニングをするためのもの。これを繰り返すことで、役者として己を制御し、舞台上でフラットな状態で居続けられるようになる。どうしてもサラリーマン寄りの生活になってしまう堀田の能力を底上げするための仕組み、それが！「篠崎ハイパートレーニングゾーンだ！」

※やめてください。

とはいえ、確かに篠崎の言う通りです。ここは一つ、彼を盲目的に信用し、ハイパートレーニングゾーンに飛び込んでみましょう。しかしなぜ突然、堀田の能力底上げに動いたかは不明ですが、それは後々明かされるかもしれませんので、乞うご期待！

※ハイパートレーニング中。

（堀田）